新型タバコ時代の到来!
新型タバコとは?
健康増進法が改正され、喫煙ルールが厳しくなったことも影響し、最近は新型タバコを利用される方が増えてきました。新型タバコとは、加熱式タバコと電子タバコのことを指します。
この2つは別物であり、加熱式タバコは、タバコの葉を加熱してニコチン等を含んだミストを発生させて吸引するものです。電子タバコは、主にフレーバーのついたリキッドを加熱して発生したミストを吸い込むものです。
一見、タールなどの有害物質の発生を抑えられていることや日本で販売されている電子タバコにはニコチンが含まれていないことなど、紙巻きよりも新型タバコを選択した方が健康によさそうと思われがちです。ただ、移行することを一概におすすめできない理由があります。
新型タバコの落とし穴
新型タバコは「紙巻きタバコよりも有害性を大幅に削減」していることをアピールしています。しかし、有害物質の軽減が健康リスクを低減させるかどうかについて、現時点では科学的な根拠はありません。また、実際は紙巻きと併用することで二重喫煙になる方が多いことやニコチンの補充がしやすくなることでより強固なニコチン依存状態に陥ってしまうという新たな問題も挙げられています。
新型タバコ使用により禁煙率が低下する?
インターネット上で実施したアンケートでは、新型タバコを使用した人は使用しなかった人よりもタバコをやめられた人が37%少なく、3人に1人は新型タバコで禁煙ができなかったという結果が出ています。
さらに、ニコチンを含まない電子タバコの使用者は喫煙者に移行する率が高いことも明らかになっています。その理由としては、充電やメンテナンスが面倒、連続で吸えない、味が薄くて物足りないなどがあるようです。電子タバコ使用者では18か月後に喫煙者になっていたのは47.7%であり、電子タバコ未使用者の6.8倍に上る結果となっています。
一番賢くて優しいのは「吸わない」という選択
新型タバコを使用する人の中には、周囲の方への健康被害を考慮している方も多いでしょう。ただ、喫煙者の吐く息には発がん物質などの有害物質が含まれているため、受動喫煙のリスクも少なからずあります。
ニコチン依存度が高まってしまうことや禁煙成功率の低下などに加え、一番のリスクは長期使用で体にどんな影響が起こるかまだ十分なデータがないことです。加熱式タバコや電子タバコの販売サイトにも「たばこ関連の健康リスクを軽減させる一番の方法は、紙巻きたばこも新型たばこも両方やめることです」と記載がある通り、ご自身や周囲の方の健康のためにもスパッと禁煙することを選択していきませんか?