体も心も「スッキリ」!つらい便秘を解消するには?
便秘が続くと、お腹が張って苦しくなったり、吐き気や食欲低下につながったり…。つらい症状に悩まれている方も多いのではないでしょうか。もちろんダイエットのためにも、腸の動きを活発にし、排便をしっかり促すことは大切です。そこで今回は、便秘の原因や解消法をお話します。
便秘とは?
便秘とは、一般的に便を十分にかつ快適に出し切れない状態を言います。日本内科学会の定義では、『3日以上排便がない状態』とされています。
とはいっても、個人差はあります。2~3日に1回の排便でも排便状態が普通で本人が苦痛を感じない場合は便秘と言いません。しかし、毎日排便があっても便が硬くて量が少なく残便感がある場合や、排便に苦痛を感じる場合は便秘と言えます。
便秘の原因をセルフチェック!
便秘が起こる原因には以下のようなものがあります。まずは日常生活をチェックしてみましょう。
野菜・海藻・きのこなどをあまりとらない
欠食や偏食など不規則な生活になることが多い
食事量が極端に少ない
水分摂取量が1日1ℓ以下である
ストレスが多い
便意があっても我慢してしまうことがある
体を動かす機会が少ない
生活習慣や食生活の乱れからくる便秘であれば、少しずつ改善していけば良いのですが、消化器疾患や内科系疾患など自分だけでは改善できない場合もあります。その場合は適切な治療が必要になってきますので、自己判断で済ませずに医療機関での相談をおすすめします。
便秘解消に効果的な方法

朝食をきちんととる
食事は1日3食腹八分を基本とし、内臓の働くリズムを整えることが大切です。特に、朝食をきちんととることは胃と腸の動きを活発にします。できるだけ毎日同じ時間帯に食事をとるようにして、体内のリズムを一定に保ちましょう。
水分補給をしっかり行う
便を柔らかくするために、水分摂取は欠かせません。こまめに水分をとるようにしましょう。特に朝は、水や牛乳などをコップ1杯とる習慣をつけると、腸が目覚め、活発に動き出すようになります。
食物繊維や乳酸菌を意識してとる
食物繊維は、腸のぜん動運動を活発にし、便を排出しやすくしてくれます。納豆、豆腐・おからなどの大豆製品、インゲン豆・あずき・そら豆などの豆類、小松菜、ほうれん草などの青菜類といった、食物繊維を豊富に含む食品をしっかりとりましょう。
また、乳酸菌やビフィズス菌を含むヨーグルトは腸内環境を整え、便秘を改善してくれる効果が期待できます。1日1個程度とれると良いですね。
バランスの良い食事を心がける
食事量や油ものを減らし過ぎると、便の量が減ってしまったり、便が固くなる原因になります。極端なダイエットは避け、バランスのとれた食生活を意識しましょう。
適度な運動を心がける
適度に体を動かすことで、腸の活動を促します。日頃から運動不足にならないように、ウォーキングや腹筋などを生活に取り入れていきましょう。また、お腹をひねる運動ややさしくマッサージすること、お腹を温めることも便秘解消に有効です。
生活リズムを整え、ストレスをなるべく溜めない
生活のリズムを整え、質の高い睡眠をとることは自律神経を整える効果があり、それが腸へ良い影響を与えてくれます。生きていく中でストレスはつきものですが、溜め込み過ぎないように、気分転換の時間も大切にしましょう。
ただし、長期間にわたって排便がない・お腹が痛い・吐き気があるという場合は、何らかの疾患の可能性も考えられますので速やかに胃腸科・消化器内科など専門の医療機関を受診してください。
出典
栄養食事療法必携第3版
医師薬出版. 2007.
The Procter & Gamble Company, Cincinnati, Ohio, USA.
Effects of wheat bran and Olestra on objective measures of stool and subjective reports of GI symptoms.
Am J Gastroenterol. 2000 May; 95(5): 1244-52.