12月 年代別健康づくりのポイント高年期編(65歳~)

年代別健康づくりのポイント高年期編(65歳~)

ご自身のライフステージを意識されたことはありますか?
年代・世代によって生活背景や抱えがちな健康課題は異なります。そのため、そうした状況を踏まえて健康づくりを進めてみるのもおすすめですよ。

今回は65歳以上の高年期にあたる方向けの健康情報をご紹介します。

高年期の特徴と健康課題

高年期は、仕事や子育てを終えられた方も多く、趣味の時間が増えるなどご自身のための生活ができる時期です。一方で、生活環境の変化や健康状態の悪化に不安を感じることも多くなります。重篤な病気や寝たきりにならず、自立した生活を送ることができるよう、健康に対する意識を高めていきましょう。

世代の特徴 ◇身体機能の低下を感じ、健康に不安を感じる方も多い
◇生活習慣病等の疾病予防・重症化予防・介護予防・認知症予防が大事な時期
◇自身の時間が増え、趣味やボランティアなどの活動がしやすい
生活背景
(人生の節目)
退職、介護
抱えがちな健康課題 ・膝や腰など体の痛みを感じやすい
・筋肉が落ち、体力や代謝が低下する

・食事が簡易的なものになり、栄養が不足しがち
・⻭の喪失が進み、咀しゃく機能が低下する

健康づくりのワンポイントアドバイス5選

①たんぱく質の不足に気を付ける
加齢に伴い筋肉量は減少し、60代からその減少は加速します。フレイル(*1)やサルコペニア(*2)を予防するためにも、食事では良質なたんぱく質を摂取することが大切です。1食につき、手のひら一枚分を目安に、たんぱく質を多く含む魚・肉・卵・大豆製品を取り入れましょう。
*1フレイル…加齢に伴い身体の予備能力が低下し、健康障害を起こしやすくなった状態、いわゆる「虚弱」
*2サルコペニア…筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下している状態

②ゆっくりよく噛んで食べる
ゆっくりよく噛んで食べることで、食事の満足感も得やすく、食べ過ぎ予防につながります。その他にも、血糖値の急上昇を抑えたり、脳の活性化による認知症の予防や、唾液の分泌が増えることで消化を助ける効果もありますよ。

③適度な運動を習慣的に行い、筋肉を鍛える
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動基準」では、65歳以上の方に、毎日40分体を動かすことを推奨しています。ウォーキングやラジオ体操、水泳など、気になるものから積極的に取り組んでみませんか?

④口腔ケアに力を入れる
口の中の健康状態は全身の健康状態に関連しています。例えば、歯周病があると、糖尿病や心疾患、誤嚥性肺炎のリスクが上昇!歯周病菌などが血管に入り込み、血流にのって全身の組織や臓器に悪影響を及ぼすと考えられています。普段から丁寧に歯を磨き、歯科への定期健診も忘れずに行きましょう。

⑤趣味や生きがいを見つける
好きなことに打ち込んだり、さまざまな人と関わっていくことは、人生をより充実したものにしてくれます。また、認知症やうつの予防にもつながりますよ。ボランティア活動や旅行、趣味・スポーツなど、好きなことや楽しみを見つけましょう。

高年期は、健康状態の悪化に不安を感じることも多くなります。健康寿命を延ばすためにも、食事や運動の両面から筋肉低下を抑えることが大切です。その他にも、口腔ケアや趣味・生きがいづくりにも力を入れることで、人生をより豊かなものにしましょう。

 


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